臆病であることが勇気であるという矛盾を引き出した時代ー永遠の0 百田尚樹

永遠の0 百田尚樹

身の回りでも映画を観たという人も多く、非常に気になっていた作品でしたが、なかなか手に取る機会がなくようやく読むことができました。

見た目のボリュームも結構あり読み応え十分を予感させますが、内容は戦争体験をされた人達に取材をし、その体験を語るシーンと現在の自分達が置かれている現実がどの様にリンクしていくのかというもの。

戦争体験を語るシーンは、取材をし苦労して調べられたであろう内容で、私のような平和ボケした人間にとって非常に考え深いものでした。

見た目のボリュームもこのシーンが大半のため結構読み応えはあります。

また、戦争というのもにあまり普段触れない私にとっては普段見慣れない用語も出てきますので、映像化された映画を見る方がわかりやすいかもしれません(私は観ておりませんが)。

その結果、恐らく限りなくリアルに近いものになっている気がします。

一方明かされた真実により、主人公は様々な運命の繋がりを同時に思うわけですが、その設定は前述戦争体験の取材シーンに比べ安っぽい感じは否めません。

前菜も美味しい、出てくるワインもこだわっていてる。しかし、肝心のメインディッシュがなぁ…。という感じでした。

 

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