笑って過ごして| 大家さんと僕 矢部 太郎

大家さんと僕 矢部 太郎

笑って過ごして

大家さんと僕

大家さんと僕

先日、バイクの事故で右足のひざ下を切断した人と一緒にラウンドをさせていただいた。

右足を失ってからゴルフを始めたそうで、違和感は全くないという。
いうなればその状態からゴルフを始めたので、それ以前のゴルフのことは知りようがないとのこと。

彼とは初めてお会いしたのでその前のことはもちろん知る由もない。
事故によるけがはもちろんのこと、自分の体の一部を失うことは私には想像もつかない。

痛みも伴うであろうし、失ったものも少なくないのではないかと容易に予想がつく。
これはあくまでも予想であるが、大いに悩んだに違いない。

そんな彼がゴルフを始めた理由はわからないが、前向きに何かを始めるというメンタルのすばらしさ
また、彼の人間性が非常に明るいということが一緒にいる我々を安心させてくれた。

悲観的になる環境にもかかわらず、新しいことをはじめまた周りに対しても無理な明るさでなく
自然に接することができる彼を見習いたいと思った次第であります。

「苦労は買ってでもしろ」と聞いたことがある。私にはそんなストイックさを持ち合わせてはいない。
ただ、苦労を苦労と思わず生きてきた人の話は非常にためになる。逆に苦労のアピールはみっともないが、
きっと自然に苦労話をしているに違いないと思うと非常に恥ずかしい気持ちになる。

彼は現実を受け止め、今後の人生をどうすべきか熟考したに違いない。
彼はゴルフのパラリンピック日本代表になるよう鍛錬を積んでいるという。

そんな人間の苦労のレベルは計り知れないが、そんな人間とのラウンドは楽しく有意義であった。

この本を読んでふとそのことを思い出させてくれた。

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